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「愚直な悪」を否定する

日曜日はいつもマッサージを受けます。肉体的に、そして精神的に。正月には首の根に凝りがあり、マッサージ師によるとそれはストレスの塊だそうです。会社に出て、ストレスだ、ストレスだと言いまわっています。
マッサージ師に前回のブログでお話した映画『ハンナ・アーレント』のことを話し、「難しいけれど面白い」 と言ってあったら、しっかり見てくれていて 「とても良かったです。また、そんな映画があったら教えて下さい」 と言ってくれました。自分が感じたメッセージが若い世代に共感されることは嬉しい事です。ストレスが消えました。単純ですね。

『ハンナ・アーレント』はアイヒマンの裁判を傍聴したユダヤ人の社会思想家ハンナ・アーレントが『アイヒマンが単なる平凡な男に過ぎず、「愚直な悪」を実行したに過ぎない』と語り、ユダヤ系社会、学究の世界から強く批判され、それでも自分の思想と正論を譲らなかったことを語る映画でした。確かに『愚直な悪』はどこの国にも、どこの民族にもあり、そして自分たちの周りにもあると思わされます。やはり口を開かなければならない年のようです。
パリの犠牲者の冥福を祈りつつ…。愚直な悪が世界にひろがらないように。