column

2024年、劇的な変化がはじまる

<2024年3月15日 記> ■2024年2月、悲しい訃報が入ってきた。指揮者小澤征爾さんの訃報である。テレビマンユニオンと小澤征爾さんとの親密な関係はテレビマンユニオンの初代社長萩元晴彦がTBS在職時代に演出した『現代の主役 小澤征爾“第九”を揮る』から始ま . . .

本屋さんのおいしい空気

<2023年11月30日 記> ■私は仕事に追われて疲れたとき、そっと抜け出して本屋に行くのが好きである。幸い会社の近くには青山ブックセンターがあり、下北沢の家の近くには三省堂書店がある。こんな大きな書店でも「ちょっと本屋さんに行ってくる」と言って外に出る。本 . . .

私たちは生きてる 生きてる、動いてる

<2023年7月31日 記> ■私のオフィスの窓からぬいぐるみの愛犬、ドーベルマンのソラリスが外をずっと観察してきた。しかし、コロナの感染を避けて、そのソラリスも顔をマスクで3年以上覆っていた。ようやくそのマスクを外してあげた。さあ自由の空気を好きなだけ吸って . . .

ヴィヴィアンの素適な攻撃

<2023年3月31日 記> ■地下鉄の表参道の駅を出て、会社に着くまでに選べるいくつかの道がある。私は日々、道を少しずつ変えながら会社に行く。その道なりの多様性を楽しんでいる。今日はリモートでの会合だから、という助言があるが、やはり外を自由に出歩くことで心が . . .

ゴッホの「ひまわり」がなぜ攻撃されるのか?

<2022年12月10日 記> ■懐かしい映画が国内で再上映された。イタリア映画「ひまわり」である。ソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニという当時イタリアでは最高の女優と男優の共演だった。監督はヴィットリオ・デ・シーカ。音楽はヘンリー・マンシーニ。み . . .

封鎖の中にも自由はある

<2022年8月12日 記> ■ふしぎな日々のながれ。ひとりひとりが自由であることが当たり前のように思っていた私も、今は自由な行動を躊躇せざるをえない空しい時間の中で生きることになる。コロナという細菌に侵略され、包囲され、命を失うかもしれないと脅される時代。し . . .

私の背中には銃の感触が残っている

<2022年5月10日 記> ■限りなく、坐り続けるテレワーク時代。それは思えば新しい自由の形かもしれないと思いなおし、それなら、今まで書けなかった私の樺太時代の思い出を書いておこうと、その記憶をパソコンに打ち込みはじめた。だが、今年2月24日にはじまったロシ . . .

ボルサリーノをかぶる空気が待ち遠しい

<2022年2月15日 記> ■私はコロナ蔓延前、外ではいつも帽子をかぶっていた。イタリアに行くたびにボルサリーノの新しい帽子を買った。私の出費は帽子と靴だけと家族から笑われたことがある。イタリア北部出身のボルサリーノ家から生まれた帽子。私は柔らかいフェルトハ . . .

優雅で自由なソーシャルディスタンス

<2021年11月1日 記> ■今まで聞いたこともなかった「ソーシャルディスタンス」という言葉をみんなが覚えた。「人と人の間を広く」というコロナ対策である。あるとき、ふと私は思った。人と人との間と書くと、それは「人間」となる。では人間の「間」とは何か? その「 . . .

カチューシャかわいや、わかれのつらさ~

<2021年7月23日 記> ■私の世代なら、「カチューシャの唄」の出だしの8小節くらいは軽く口ずさむことができる。〜カチューシャかわいや わかれのつらさ〜。この「カチューシャの唄」はトルストイの晩年の小説『復活』を舞台化して作られた劇中歌だった。島村抱月と相 . . .